薬品業界では、酸化や品質劣化を防ぐ目的で容器内の空気を窒素で置換する工程があり、その手段として窒素ガス発生装置が活用されます。また、医薬品の包装時にも内部へ窒素を充填し、使用期限の延長や安全性の確保を図るうえで重要な役割を担います。
本記事では、薬品業界において窒素ガスがどのように用いられているかを確認するとともに、薬品業界向けの窒素ガス発生装置メーカーを紹介します。自社に適した装置選びの参考にご覧ください。
窒素ガスは他の物質と反応しにくい不活性ガスであるため、周囲の空気を窒素ガスに置き換えることで医薬品の品質を安定させる作用が期待できます。薬品の製造や充填工程において周囲の酸素を排出し、窒素で満たすことで酸化を抑え、成分の変質リスクを低減します。
また、水分をほとんど含まない窒素ガスは効率的な乾燥にも役立ち、薬品の吸湿による変質防止にも有効です。定期的に窒素ガスを送り込んで水分と酸素を追い出せば、乾燥材を用いずに湿気対策が可能です。
薬効成分は酸素や湿気の影響で変質するケースがあるため、容器内の空気を窒素に置き換えて品質維持を図ります。医薬品の包装時にも内部に窒素を充填することで変質リスクを軽減。さらに、酸素濃度をコントロールし、微生物の繁殖を抑える働きもあります。
医薬品の製造過程において、タンクや容器から反応混合物を移送する際、不適切な取り扱いは性質の変化や爆発の要因になり得ます。窒素ガスを活用することで、品質を損なうことなく安全に移送できる環境を整えやすくなります。
製薬用途では、酸化・劣化防止や汚染防止の観点から、高い純度の窒素ガスにGMPが適用されます。窒素ガス発生装置を用いれば要求水準に合わせた純度のガスを正確に調整・制御できるため、トレーサビリティの確保やGMP準拠設計への対応が容易です。
窒素ガス発生装置を導入することで、外部からガスボンベを購入・輸送・保管する手間を削減できます。ガス代や物流費などのランニングコストを抑えるだけでなく、ボンベの発注や交換作業が不要になるため、製造ラインを停止させずに安定した生産体制を構築することが可能です。
薬品製造現場では揮発性の溶媒や粉塵を取り扱う工程があり、静電気や粉塵爆発のリスクが伴います。これらの工程において装置内や配管内を不活性ガスの窒素で満たすことで、静電気による引火や爆発、火災の危険性を抑える効果が見込めます。また、ボンベの交換作業がなくなるため、転倒による事故や怪我のリスクも軽減します。
前述の通り、窒素ガス発生装置の導入により、面倒なガスボンベの管理・交換作業から解放され、製造ニーズに合わせた柔軟な対応が可能になります。
一方で、メーカーによっては定期メンテナンスに対応していない、あるいは必要な窒素ガス量を生成できないといった課題が生じるケースも存在します。
導入後のトラブルを防ぐためにも、各メーカーの導入事例を通して対応範囲や強み、導入後の変化を事前に確認しておくことが重要です。

画像引用元:アネスト岩田株式会社公式HP(https://www.anest-iwata.co.jp/)
企業の課題に対して利益創出につながる提案を行い、製品導入だけでなく長期的なサポート体制を構築している。

画像引用元:株式会社日立産機システム公式HP(https://www.hitachi-ies.co.jp/)
ガスボンベの管理に課題を抱える企業の悩みを窒素ガス発生装置で解決。簡単な操作で管理工数を大幅に削減。

画像引用元:コフロック株式会社公式HP(https://www.kofloc.co.jp/)
窒素ガス発生装置が苦手とする高温環境下でも連続稼働できる屋外設置可能モデルにより、工場内の設置スペース不足を解消。
日本酸素では空気を原料にして窒素や酸素、アルゴンなどのガスを発生させる装置を取り扱っており、薬品や原薬の製造において原料の酸化や劣化を防止する目的で導入が進んでいます。同社が取り扱うPSA装置は省電力化やコストダウンを実現し、実験室から工場まで幅広い環境で活用されています。
コフロックは、油分の混入を防ぐためにオイルフリーコンプレッサを標準採用しており、医薬品製造や分析工程におけるコンタミ対策に貢献します。また、全シリーズでPSA方式を採用し、医薬品合成や微量分析など、95%~99.999%の範囲で用途に応じた純度の窒素を供給できる仕様です。
アネスト岩田の窒素ガス発生装置には省エネタイプがラインナップされており、吸着塔の切替サイクルを窒素ガスの消費量に合わせて自動制御することで、エネルギー効率の最適化を図ります。化学薬品製造工場では、防火・防爆のためのパージガスをはじめ、液体の圧送や攪拌作業などに活用されています。
アトラスコプコは、オンサイトで窒素を生成する仕組みにより、コスト効率よく確実な窒素供給を実現。運転やメンテナンスの費用を抑えつつ、純度95~99%の窒素を要件に応じて提供します。設置後すぐに利用できる状態で納入される点も特徴です。
エア・ウォーターの窒素ガス発生装置には97%~99.99%の窒素純度に対応する製品が揃います。なかでもBPN3-100L/-150Lは、窒素ガス純度99~99.9%を実現し、薬品や化粧品、食品などの分野で稼働しています。設置面積を削減し、小型化を追求したモデルです。
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| 商品例 | 商品画像 | 特徴部分 |
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【食品】 |
引用元:アネスト岩田公式HP:(https://www.anest-iwata.co.jp/products-and-support/nitrogen-generators/nitrogen-generators/np) |
食品の鮮度を保持するための包装用ガスに
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【半導体】 |
引用元:住友精化公式HP[PDF](https://www.sumitomoseika.co.jp/_assets/dl/product/gas/engineering/002.pdf) |
薄膜の形成や化学反応のサポートをするガスに
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【薬品・化学品】 |
引用元:コフロック公式HP(https://www.kofloc.co.jp/product/product-2192/) |
薬品の梱包や不純物を取り除く研究用のガスに
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