高圧ガスの充てんと言えば、ボンベがポピュラー。使用量に応じて様々なサイズがあり、ガスの種類で容器の塗色が異なり、窒素ガスではねずみ色が使われています。ただ、近年ではコスパや安全面から、ボンベに代わり窒素ガス発生装置の導入に切り替る企業もあります。
ここでは、ガスボンベと窒素ガス発生装置について比較しています。
窒素ガスボンベは、食品業界での包装による酸化防止や香気維持、医療現場で使う器具の駆動源、工業現場での熱処理に主に使われています。
ただ、ボンベの使用では、保管場所の確保だけでなく保管条件も細かく設定されており、高圧ガス保安法によるボンベの再検査も義務付けられているなど、その取扱いは容易ではありません。
一般的な窒素ボンベは継目なし鋼やアルミ合金で製造され、内面には防錆コーティングが施されます。外面は高圧ガス識別色であるねずみ色が規定されており、現場でガス種を誤認しないための重要な手掛かりとなります。
標準的な47Lシリンダー(外径約230mm、全長約1500mm)は14.7MPaで充填すると約7m³のガスを供給でき、食品包装ラインや病院の設備で広く使われています。小容量の10Lクラスは研究室など断続的な使用に適し、大容量の液化窒素容器は連続使用が前提の工場ラインで選ばれます。
材質がアルミ合金であれば質量が軽く、屋上設置など荷重制限の厳しい現場にも対応しやすくなります。食品分野では酸化防止や香気保持、医療分野では無影灯・人工呼吸器の駆動源、工業分野では雰囲気炉の酸素濃度低減など、用途に応じてボンベ容量と純度が選定されています。
国内で流通する窒素ボンベは10L・20L・47Lが主流ですが、外径・全長・質量など詳細寸法はメーカーによってわずかに異なります。例えば47L瓶の質量は50kg台から60kg台まで幅があり、保管ラックの耐荷重や搬送経路の段差可否が選定時のポイントになります。
選定では一度に必要なガス量だけでなく、交換に伴う停止許容時間や法定保管上限(ボンベ内容積換算で7000L以上は届出義務)の三点を総合的に確認することが実務上欠かせません。
運用を最適化するには、交換頻度・残圧処分ロス・安全在庫本数を含むトータルコストを比較し、「容器サイズを大きくして本数を減らす」案と「小容量をこまめに補充する」案をシミュレーションすることが推奨されます。
窒素ガスの生産数量や出荷販売数量は、あまり変化はないものの、出荷販売金額と出荷販売単価は2022年ごろから上昇傾向にあり、ガスの値上げに伴いガスボンベ価格も上昇しています。近年のエネルギー市況高騰による、電力料金・鋼材価格・各種原材料費の高騰が原因とみられます。
窒素ガス発生装置では、設備にかかる初期費用とコンプレッサを動かす電力、交換費用の影響が考えられますが、原材料は0円の空気なので、ガスボンベに比べると影響はそこまで大きくありません。
高圧ガス保安法により、ボンベは直立状態で鎖やスタンドによって確実に固定し、容器温度を40℃以下に保つことが定められています。炎天下で温度管理を怠ると内圧が上がり、安全弁が作動して全量放散や容器破裂につながる恐れがあるため、屋外置場には日除けや散水設備を設けることが推奨されます。
また満瓶・半端瓶・空瓶を明確に区分し、バルブ保護キャップを着装したまま搬送するのが基本です。粗暴な取扱い禁止、火気との隔離、日常点検記録の保存も求められ、違反が確認されると事業所停止や罰則の対象となります。
現場では「固定状態」「温度」「バルブ保護」「区分保管」という四つの項目を毎日チェックし、漏えい時には換気設備と警報器が連動して稼働するよう設計すると、安全管理体制を強化できます。
窒素用継目なし鋼製ボンベは五年ごと、溶接容器は三年ごとの再検査が義務付けられています。検査期限を過ぎたボンベは充填を受けられないため、期限管理を怠ると生産ラインで急なガス不足を招きます。
実務では年度末や長期休暇前にボンベ台帳を確認し、期限が近い容器をまとめて検査に回す「一括管理方式」が効率的です。令和6年改正の容器保安規則では水素自動車用容器の耐圧年限延長が話題となりましたが、窒素を含む一般産業ガス容器の検査周期は従来通り維持されています。
新たに交付された容器では識別カラーや発効印の位置が更新されている場合があるため、受入時に最新規格へ適合しているかをチェックすると事故防止に役立ちます。
ボンベでの窒素ガスの購入コストは、生産数量や出荷販売数量だけでなくエネルギー市場によっても大きく左右されます。また、ガス切れやボンベ交換によるロスの影響も免れません。
窒素ガス発生装置であれば、原材料0円の空気からいつでも必要量がまかなえ、コスト面でも大きな影響を受ける事はありません。また、純度も95%~99.999%とボンベとかわらない良質な窒素ガスが得られます。
ガスボンベは保管場所を取り保管条件も厳しく、交換にも手間がかかります。また、エネルギー業界の動向に大きく左右され、コスト変動も激しいです。窒素ガス発生装置であれば、空気があればいつでも好きな量を生産できるので、ランニングコスト面での心配がありません。
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| 商品例 | 商品画像 | 特徴部分 |
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【食品】 |
引用元:アネスト岩田公式HP:(https://www.anest-iwata.co.jp/products-and-support/nitrogen-generators/nitrogen-generators/np) |
食品の鮮度を保持するための包装用ガスに
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【半導体】 |
引用元:住友精化公式HP[PDF](https://www.sumitomoseika.co.jp/_assets/dl/product/gas/engineering/002.pdf) |
薄膜の形成や化学反応のサポートをするガスに
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【薬品・化学品】 |
引用元:コフロック公式HP(https://www.kofloc.co.jp/product/product-2192/) |
薬品の梱包や不純物を取り除く研究用のガスに
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