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窒素ガス発生装置の種類と原理

空気中から窒素を取り出す窒素ガス発生装置には、大きく分けてPSA方式・膜式・深冷式があります。ここでは、3つの方式それぞれの原理や特徴についてご紹介しています。

目次

窒素ガス発生装置とは

窒素ガス発生装置とは

窒素ガス発生装置は空気から窒素ガスを分離精製することができる装置で、必要な時に必要な量の窒素ガスを作り出すことを可能にしています。窒素ガスは、酸化防止・変色防止などの用途で使用。

例えば、食品業界や半導体、石油化学、研究機関など、幅広い業界で使われております。窒素ガスは、ボンベに充填されているものを使用するケースもありますが、省エネなどの観点からも窒素ガス発生装置の魅力が高まっています。

PSA方式

PSA方式の原理とは?

吸着剤(合成ゼオライト)を使い、吸着・脱着の工程を交互に繰り返し窒素ガスを取り出し、高純度の窒素ガスを製造する方法です。

吸着剤の窒素と酸素の平衡吸着量は加圧下で異なる性質があり、加圧することで分子の小さい酸素分子が吸着されます。この窒素分子が分離される性質を利用したものがPSA方式(圧力スイング吸着法)です。

PSA方式の特長とは?

効率的に酸素と窒素を分離する事ができるので、純度の高い窒素ガスを大量につくることができます。高純度の窒素ガスを大量に使いたい場合に適しています

ただ、吸着剤を設けた吸着槽を複数個用意する必要があるなど、設置スペースの確保が必要になります。また、導入の際には設置工事が必要で、膜分離方式と比べるとコストがかかります

PSA方式の窒素ガス発生装置の製品例

製品名:NP/NPK シリーズ(アネスト岩田)

引用元:アネスト岩田公式HP:(https://www.anest-iwata.co.jp/products-and-support/nitrogen-generators/nitrogen-generators/np)

アネスト岩田のPSA方式窒素ガス発生装置は、高純度窒素を安定供給できるうえ、オイルフリースクロールコンプレッサを内蔵することで静音性と省スペース性を両立。作業現場に快適さをもたらします。操作性にも優れ、カラータッチパネルによりガス純度や圧力の確認、タイマー設定なども直感的に行えます。設置・運用も簡単で、省エネかつ高機能な窒素供給を実現します。

アネスト岩田について
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膜式

膜式の原理とは?

空気中の窒素よりも酸素を透過しやすい性質がある中空糸を使用した装置です。

酸素や二酸化炭素などの透過速度が速いガスは膜を通過し、窒素やアルゴンなどの遅いガスは中空糸内にとどまるため、その性質を利用して窒素ガスを取り出します。電気不要で窒素ガスが手軽に得られる方法です。

膜式の特長とは?

圧縮空気を流すだけで手軽に窒素ガスが得られます。装置の設置スペースも大きく取らず、圧縮空気を作るコンプレッサの電気代だけとランニングコストもかかりません。

ただ、精製できる窒素の純度はPSA式より劣り、大量生産となると大量の圧縮空気が必要になる為、不向きです。高純度でなくてもいいから、少量から中流量の窒素が欲しい場合に適しています

膜式の窒素ガス発生装置の製品例

製品名:窒素ガス発生装置 膜分離方式(フクハラ)

引用元:フクハラ公式HP(https://www.fukuhara-net.co.jp/product_n2_a_maku.html)

説明文:フクハラの窒素ガス発生装置は、中空糸膜を活用した膜分離方式により、最大99%の高純度窒素を効率的に生成。圧縮空気を接続するだけで稼働し、電源不要のモデルも用意されています。イニシャルコストが低く、装置はコンパクト設計で省スペース。高圧ガス保安法の適用範囲外のため、導入のハードルも低い点が魅力です。クリーンエアを用いた際には、膜の寿命も長く、長期的な運用に適しています。

フクハラについて
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深冷式

深冷式の原理とは?

酸素は-183.0℃、窒素は-195.8℃など、空気中に含まれる各成分の沸点の違いを利用して分離する方式です。

ろ過器で原料空気中の不純物を除去し、圧縮機で圧縮・冷却。低温で固化した成分を吸着除去したら、さらに熱交換器で冷却。各成分の沸点差を利用して分離し、熱交換器で常温付近まで加熱し圧縮して供給します。

深冷式の特長とは?

化学反応や燃焼などは一切なく、ガスの圧縮・冷却だけで取り出す事ができるので安全性も高い方式です。また純度が高く、大容量のガス抽出に向いています。そのため、酸素を大量に消費する製鉄所や化学工業などに適しています。

ただし、装置が大型になることと、冷却による水分の凍結、炭酸ガスの固化による装置の閉塞に注意する必要があります。

深冷式の窒素ガス発生装置の製品例

製品名:深冷式窒素ガス発生装置(神鋼エアーテック

引用元:神鋼エアーテック公式HP(https://shinko-airtech.com/equip_n2_psa.html)

神鋼エアーテックの深冷式窒素ガス発生装置は、空気を極低温で液化し、窒素・酸素・アルゴンの沸点差を利用して高純度ガスを分離・抽出する本格的な装置です。99.999%超の超高純度窒素が得られ、大容量供給(300Nm³/h〜)にも対応可能。1930年代からの製作実績があり、国内外で450基以上を納入。高圧ガス保安法の対象ですが、オンサイト供給により安定・低コストな窒素利用を実現します。

神鋼エアーテックについて
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窒素ガス発生装置の原理を知って選ぼう

空気中から窒素ガスを分離する窒素ガス発生装置には、PSA方式・膜式・深冷式と3つのタイプに大きく分けられます。それぞれに特徴や得意・不得意があり、食品製造に向いているのはPSA方式など分野も異なります。導入の際には、自社に向いているかよく検討する必要があります。

食品製造に向いている
PSA方式の導入事例のある
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【業界別】おすすめの
窒素ガス発生装置3選

▼右にスクロールできます。

商品例 商品画像 特徴部分

【食品】
NP/NPK シリーズ
(アネスト岩田)
※コンプレッサ内蔵/別置

公式HPで装置の
詳細を見る

アネスト岩田 NP/NPK シリーズ

引用元:アネスト岩田公式HP:(https://www.anest-iwata.co.jp/products-and-support/nitrogen-generators/nitrogen-generators/np)

食品の鮮度を保持するための包装用ガスに

  • 乾燥物や生ものなど食品形態に応じたガス発生量に基づいて、適切な機種を選択可能
    (窒素ガス発生量:0.39~160N㎥まで)
  • 食品の包装や充填用のガスとして使用することで、鮮度を保ちながらコスト削減を実現

【半導体】
PSA窒素 ガス発生装置
(住友精化)

公式HPで装置の
詳細を見る

住友精化 PSA窒素 ガス発生装置

引用元:住友精化公式HP[PDF](https://www.sumitomoseika.co.jp/_assets/dl/product/gas/engineering/002.pdf)

薄膜の形成や化学反応のサポートをするガスに

  • 99.999%の純度を求められる半導体製造に適した窒素を生成可能
    (純度:95~99.999%、圧力:0.44MPaG)

【薬品・化学品】
Mini-CUBE シリーズ
(コフロック)
※コンプレッサ内蔵/別置

公式HPで装置の
詳細を見る

コフロック Mini-CUBE シリーズ

引用元:コフロック公式HP(https://www.kofloc.co.jp/product/product-2192/)

薬品の梱包や不純物を取り除く研究用のガスに

  • 薬品類の包装充填ガスとして使用することで、脱酸素剤を節減可能
  • 実験室や研究室の高純度パージガスとして、柔軟な環境生成に対応