化学業界では、危険物の防爆や樹脂成形時の酸化防止など、幅広い工程において窒素ガスが活用されています。こちらでは、窒素ガスの作用メカニズムや具体的な用途、さらに化学業界への対応実績があるメーカーの特徴について詳しくまとめました。
窒素ガスは他の物質と反応しにくい不活性ガスであるという特性を持っているため、化学業界では危険な化学品の濃度を可燃限界や毒性基準値以下に下げるための置換用途に使用されています。また、モノシランやセレン化水素といった特殊高圧ガスの製造工程においては、爆発事故を防ぐためのパージ用ガスとしても用いられます。
性質の異なる化学品同士が意図せず混合したり、反応したりするのを防ぐための雰囲気形成にも活用されるなど、さまざまな用途を通じてプラントや製造現場の安全性向上に寄与しています。
樹脂の射出成形工程で窒素ガスを封入すると、成形品表面の酸化を抑えることが可能です。空気中の酸素による酸化反応を防ぐことで不良品の発生率を抑制できるうえ、仕上がりの均一性向上にもつながります。
表面の保護だけでなく、原料となる樹脂そのものの劣化を防ぐ目的でも活用されることから、結果として製品品質の安定化に大きく貢献します。
可燃性や毒性を持つ化学品を取り扱う工程では、窒素ガスを用いて周囲のガス濃度を可燃限界や毒性の基準値以下まで希釈します。雰囲気中の酸素濃度を下げることで引火や爆発のリスクを低減させ、化学反応そのものの安全性向上につなげることが目的です。危険物を扱う現場において、予期せぬ事故を防止するための重要な安全対策として採用されています。
モノシランやセレン化水素など、取り扱いに注意を要する特殊高圧ガスの製造工程では、装置内をあらかじめ窒素ガスでパージし、酸素や水分を排除します。意図しない反応や発火を防ぎ、安定した製造環境を維持するために実施されます。製造ラインの安全確保に欠かせないプロセスのひとつと言えます。
化学品の製造現場で窒素ガスボンベを使用する場合、重量のあるボンベの運搬や保管、定期的な交換作業などにどうしても手間がかかります。ボンベ交換のたびに生産ラインを一時的に止める必要が生じ、全体の生産効率に悪影響を及ぼすことも少なくありません。
こうした課題に対し、窒素ガス発生装置を導入すれば自社内で必要なガスを継続的に生成できるため、重量のあるボンベの交換作業や残量確認・発注といった煩雑な管理の手間を削減できます。
化学品の生産量は、その時々の受注状況や需要の変化によって増減することが一般的ですが、窒素ガス発生装置があれば、必要なタイミングで必要な量だけガスを生成することが可能です。
あらかじめボンベを大量に発注して在庫を抱えておく必要がなくなるため、生産量の急な変化が生じた場合でもラインを止めることなく柔軟に対応できます。
これまで解説した通り、窒素ガス発生装置を導入することで、面倒なガスボンベの管理・交換作業から解放され、製造現場のニーズに柔軟に対応できるようになります。
ただし、メーカーによっては定期メンテナンスの対応がない、必要な量の窒素ガスが生成できないといった、困った事態も見受けられます。
導入後に後悔しないためにも、各メーカーの事例で対応範囲や強み、導入後の変化について確認しておくことが大切です。

画像引用元:アネスト岩田株式会社公式HP(https://www.anest-iwata.co.jp/)
企業の課題に対して、より利益創出につながる提案を行っており、製品導入だけではなく、長期のサポートも実施している。

画像引用元:株式会社日立産機システム公式HP(https://www.hitachi-ies.co.jp/)
ガスボンベなどの管理に課題を感じている企業の悩みを窒素ガス発生装置で解決。簡単操作で管理を楽に。

画像引用元:コフロック株式会社公式HP(https://www.kofloc.co.jp/)
窒素ガス発生装置が苦手な高温環境下でも、連続稼働できる屋外設置可能モデルによって、室内の設置場所問題を解決。
常に消費者目線での品質管理にこだわっている茶葉の製造・販売会社の事例です。年間を通じて瑞々しい香りをエンドユーザーに届けられるよう、包装工程にてガスボンベによる窒素充填を行い、茶葉の鮮度を保持していました。
増産に応じて柔軟に窒素ガスの使用量を増やすこと、供給の安定とコストダウンが課題であったため、アネスト岩田からの提案により、窒素ガス発生装置「NPS-75E-3N」「SLPシリーズ」「FRLシリーズ」を導入しました。
ボンベから窒素ガス発生装置に切り替えて約15年ほど使用したところ、ガスボンベの金額に換算して約1,000万円の利益が得られました。
2016年には包装ラインの増設に伴い、新しい窒素ガス発生装置(NPS-75E-3N)にリプレイス。オイルフリースクロールコンプレッサとクローオイルフリーコンプレッサで空気の供給をカバーし、増えた生産量にも問題なく対応できる体制を構築しています。
窒素ガス切れを理由として生産ラインを止めることがなくなるため、利益の損失を未然に防ぐことにつながっています。
企業の課題に対して、窒素ガスの使用状況を基にしたシミュレーションをおこない、柔軟な提案をしているアネスト岩田。窒素ガス発生装置の導入で、コストダウンや利益創出を目指している企業や、導入前に具体的なシミュレーションを知りたい企業に適しています。
また、長期的に取引先と信頼関係を築いている点もポイントです。1926年(※)に創業してから95年以上の歴史があり、信頼できるパートナーとして長く安定した関係性を築けます。より詳しく知りたい場合は、公式サイトよりお問い合わせください。
| サポート全国対応 | 有 ※全国にあるサービス代理店で対応 |
|---|---|
| メンテナンス | 有 |
| 製品数コンプレッサ一体型 | 有 |
| 製品数コンプレッサ別置き型 | 有 |
アネスト岩田はコンプレッサメーカーであり、製品は自社で製造しているため導入からメンテナンスまで一元管理が可能です。コンプレッサ一体型・別置型と窒素ガス発生装置の豊富なラインナップがあるため、ニーズに合わせたカスタマイズに対応しています。
これまで対応してきた多数の問題解決事例から、企業に寄り添った解決策を提案します。故障などのトラブル対応に強いだけではなく、サービス代理店が全国にあるので、導入後のサポートを全国どのエリアでも受けられます。

引用元HP:アネスト岩田公式HP(https://www.anest-iwata.co.jp/products-and-support/nitrogen-generators/nitrogen-generators/np)
PSA方式を採用した、オイルフリースクロールコンプレッサ内蔵型の窒素ガス発生装置です。高純度の窒素ガスの生産が可能で、静音性と省スペースを兼ね備えています。タッチパネルでは、稼働状況だけでなくトラブル発生や定期メンテナンスについての警告も表示されます。

引用元HP:アネスト岩田公式HP(https://www.anest-iwata.co.jp/products-and-support/nitrogen-generators/nitrogen-generators/nm)
分離膜方式によるコンプレッサ別置き型の窒素ガス発生装置です。コンパクト設計でスペースを取らず、キャスター付きのため移動も容易に行えます。低純度ながら窒素ガス吐出圧力は高く、窒素ガスを手軽に使うことに向いているモデルです。
| 会社名 | アネスト岩田株式会社 |
|---|---|
| 本社所在地 | 神奈川県横浜市港北区新吉田町3176 |
| 電話番号 | 045-591-1111 |
| 公式HP | https://www.anest-iwata.co.jp/ |
菓子製品の増産に伴い、窒素ガスの使用量が増加。窒素ガスはガスボンベで仕入れていたため、従来の設置場所では保管スペースが不足するようになりました。交換によって製造ラインを止めることが多くなり、ボンベを運ぶ手間や安全面での問題点も浮上し、管理体制が課題に。
日立産機システムのサービスエンジニアがマーキングシステムのメンテナンスに訪れた際に、窒素ガス発生装置「N2パック」による工場内での自家生産を提案しました。
窒素ガス発生装置の導入後、工場内で必要な窒素ガスの生産ができるようになり、ボンベの保管や移動、交換といった手間が不要になりました。製造ラインを止める必要がなくなったことから生産能率が高まりました。コスト比較シミュレーションにて、数年内にボンベ使用時のコストよりも削減できることもわかっています。
日立IoT対応N2パックはIotクラウド監視システムであり、日立産機システム側がリアルタイムで稼働状況を把握できます。問題をすぐに発見しメールで警報が自動送信されるなど、管理面の安心感につながります。
日立産機システムの窒素ガス発生装置を導入すると、自社内で必要な量の窒素ガスを生成できるため、ガスボンベ管理の手間から解放されます。
例えばN2パックは圧縮機部とPSA部を一体制御しており、起動スイッチをいれるだけの簡単操作で窒素ガスの供給が可能に。
日立産機システムなら、製品単体ではなく日立製品全体に網羅的な対応が可能です。ガスボンベからの切り替えを検討している場合は、日立産機システムに相談してみてはいかがでしょうか。
| サポート全国対応 | 有 ※全国に31あるサービスステーションより対応 |
|---|---|
| メンテナンス | 有 |
| 製品数コンプレッサ一体型 | 8 |
| 製品数コンプレッサ別置き型 | - |
日立産機システムでは、窒素ガス発生装置の24時間365日でのリアルタイム監視をおこなっています。何か不具合が見られれば、離れた場所でもスピーディーに復旧まで対応。メンテナンスサービスで必要となった部品は、サービスネットワークを通じて確実に供給されるので安心です。
また、株式会社日立製作所から分社設立した会社であることから、全国にある日立のサービスステーションによるサポートが受けられます。部品単位ではなくシステムや設備単位でまるごと見てもらえるので、心強い体制が整っています。

引用元HP:日立産機システム公式HP(https://www.hitachi-ies.co.jp/products/n2pack/next2/index.htm)
N2パックNEXTⅡシリーズの圧力開閉器式タイプの窒素ガス発生装置です。圧縮機とPSAを一体制御します。高効率吸着剤を使いワンパッケージ化することで、シリーズの中でも小型かつコンパクトな設計を実現。キャスター付きのため移動も可能です。

引用元HP:日立産機システム公式HP(https://www.hitachi-ies.co.jp/products/n2pack/md.htm)
N2パックNEXTⅢシリーズのマルチドライブタイプの窒素ガス発生装置です。オイルフリー仕様で、吸着剤の定期交換や排水ドレン水の油分除去が不要。独自の圧縮機制御と制御技術で、状況に合わせた生産をおこなう省エネ機能付きモデルです。
日立産機システム公式HPで
窒素ガス発生装置の
ラインナップを見る
| 会社名 | 株式会社日立産機システム |
|---|---|
| 本社所在地 | 東京都千代田区外神田1-5-1 住友不動産秋葉原ファーストビル |
| 電話番号 | 記載なし |
| 公式HP | https://www.hitachi-ies.co.jp/index.htm |
食品工場において、入出荷エリアに設置されていた窒素ガス発生装置の事例です。必要な設備ではあるものの、室内で場所をとっていることが課題となっていました。
コフロックには、通常窒素ガス発生装置が苦手とする高温環境下でも連続使用できる製品があります。屋外へ設置することで、スペースの確保を行う提案を実施しました。
リプレースをきっかけに窒素ガス発生装置を屋上へ移すことで、入出荷エリアの拡張を実現。屋上型の窒素ガス発生装置である「GENE-BASEseries」は45℃の高温環境下での連続稼働も可能です。装置内にコンプレッサが内蔵されているので、別でコンプレッサと設置場所を用意する必要がありません。
設置にかかるコストも抑えつつ移動を実現しました。また、防水性能はIPX3相当なので雨による故障リスクも低減されています。
コフロックは、品質管理を徹底した国内工場で窒素ガス発生装置を製造しています。窒素ガス発生装置には小型から大型までサイズを展開しており、導入場所に合わせたサイズと流量、純度で製品を選ぶことが可能です。
屋外への設置を可能にしているモデルもあるので、スペースの確保が難しい場合でも、設置可能範囲を広げて検討する事ができます。窒素ガス発生装置の設置スペースに悩みを抱えている企業は、コフロックへ相談することを推奨します。
| サポート全国対応 | 有 |
|---|---|
| メンテナンス | 有 |
| 製品数コンプレッサ一体型 | 有 |
| 製品数コンプレッサ別置き型 | 有 |
取扱商品数が多いコフロックは、ニーズに合わせて自社に合った製品を選ぶことができます。窒素ガス発生装置はもちろんのこと、水素ガス発生装置や酸素ガス発生装置の取扱いもあります。
海外向けのガス発生装置に関しても対応実績があり、輸出可否の相談ができます。なお、各国の法規を確認する必要があるため、詳細は事前の問い合わせが必要です。
サポートも全国対応なので安心の体制です。外部環境に強い窒素ガス発生装置の提案を行っているので、室内に設置スペースを確保できない現場には適した仕様と言えます。

引用元HP:コフロック公式HP(https://www.kofloc.co.jp/product/product-2212/)
オイルフリーコンプレッサーを内蔵した小型モデルの窒素ガス発生装置です。パネル面や排気ダクトの向きを設置場所に合わせて変えられる、マルチレイアウトパッケージを採用。圧力運転やタイマー運転、流量・濃度の信号出力が標準搭載されています。

引用元HP:コフロック公式HP(https://www.kofloc.co.jp/product/product-2287/)
スクロールコンプレッサとドライヤを内蔵した、中型の窒素ガス発生装置です。Ecoモード技術は特許を取得(※1)しています。PSA、コンプレッサと一括メンテナンスが可能で、警告・異常・メンテナンス履歴がタッチパネルで記録・管理できます。
| 会社名 | コフロック株式会社 |
|---|---|
| 本社所在地 | 京都府京田辺市草内当ノ木1-3 |
| 電話番号 | 0774-62-4411 |
| 公式HP | https://www.kofloc.co.jp/ |
分子篩炭(CMS)を用いたPSA方式の窒素ガス発生装置を1979年から手がけているメーカーです。半導体や電子部品向けの特殊材料ガスに加えて、工業薬品やケミカルガスといった化学品そのものも自社で製造しているため、化学プラントにおける実際の窒素の使い方や現場のニーズに深く精通しています。
酸素・窒素・アルゴンなどの産業ガスを幅広く手がけるガス専門メーカーです。同社のPSA式窒素発生装置は、防爆用や酸化防止用、レーザー加工機のアシストガス用など多岐にわたる用途に対応しています。化学分野を含む鉄鋼、電子部品、石油精製、造船など様々な業界に向け、機器の供給やメンテナンスサービスを提供しています。
酸素・窒素・アルゴンといった空気分離ガスから水素、ヘリウム、半導体材料ガスまで幅広く取り扱う総合エネルギー企業です。窒素ガス発生装置は、小型装置から超大型プラントまで豊富なラインナップを取り揃えています。機能樹脂やバイオマス燃料、電子材料などを扱うさまざまな化学系企業のニーズに対し、個別の状況に合わせた柔軟な設備提案を行っています。
分子篩炭(CMS)を用いたPSA方式の窒素ガス発生装置「クラセップ」を1980年から販売し、国内外への納入実績は4,000台を超えています(※)。樹脂成型時の酸化防止や防爆、金属熱処理など化学分野での使用実績が豊富で、吸着剤から装置までを自社で一貫して製造・供給しているメーカーです。
※クラレ公式HP(https://carbon-solutions.kuraray.com/ja/products/n2-gas-generator/)
包装用フィルムや活性炭、フェノール樹脂積層板などを手がける総合化学メーカーです。グループ内で開発・製造した特殊活性炭(分子篩炭)を用いたPSA方式の窒素ガス発生装置を展開し、実験室向けの小型機種から工場向けの大型機種まで、幅広いラインナップを取り揃えています。
食品製造への導入事例のある
おすすめの窒素ガス発生装置
メーカー3選へ
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| 商品例 | 商品画像 | 特徴部分 |
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【食品】 |
引用元:アネスト岩田公式HP:(https://www.anest-iwata.co.jp/products-and-support/nitrogen-generators/nitrogen-generators/np) |
食品の鮮度を保持するための包装用ガスに
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【半導体】 |
引用元:住友精化公式HP[PDF](https://www.sumitomoseika.co.jp/_assets/dl/product/gas/engineering/002.pdf) |
薄膜の形成や化学反応のサポートをするガスに
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【薬品・化学品】 |
引用元:コフロック公式HP(https://www.kofloc.co.jp/product/product-2192/) |
薬品の梱包や不純物を取り除く研究用のガスに
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